ジザフのスザニ
ジザフはサマルカンドとタシケントの間に存在する町です。この地域ではあまり多くのスザニが作られなかったせいか、伝統的な1つのパターンのスザニが守られてきました。
ジザフについて
ジザフはサマルカンドとタシケントの間に存在する町で、昔のソグド人の町だった場所にあります。17世紀以前はあまり表舞台に登場しない町でした。どの重要な山越えルートの入り口でもなかったせいでしょうか。
アラブ人がこの地を制圧したのち、ジザフはオアシスの定住民と、高地に住む遊牧民との商業の町として発展し、19世紀にはブハラ国の主要都市となっていました。この頃ジザフは政治的にはブハラの支配下にある都市でしたが、そのデザインはタシケントやウラ・チュブの影響を受けたようです。
ジザフのスザニのデザイン
ジザフスザニは大きな一色で描かれたロゼッタで、閉じていない2-3重の輪に囲まれています。タシケントの「パラク」も同じようなデザインですが、輪は閉じています。また、空いている部分は外側に向かって反り返っているのも特徴的です。コーナーにおまじないの三角形が配置されます。
古いタイプのジザフスザニは布地が暗い緑で赤の刺繍ですが、新しいものはオレンジの布地に青っぽい黒で作られています。他の地域では様々なカラーバリエーションが作られたのに対し、ジザフスザニはこの色の組わせ以外では作られませんでした。
ジザフスザニの例
★写真:ジザフスザニ 20世紀前半(ウズベキスタン工芸美術館)
オレンジの昔のタイプですね
写真:ジザフスザニ 19世紀前半(ウズベキスタン工芸美術館)
濃い緑の新しいタイプ
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